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ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)

ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (講談社文庫)

辻村深月

累計読者数7
平均ハイライト数 6.3件/人
推定読了時間 約9時間44分
star総合評価 47/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

大人になっても、親との距離感や昔の記憶がふと刺さるときがありませんか。自分の選択に自信が持てなくて、気づけば誰かの価値観の中で立ち止まっている。友だちの言葉に揺れたり、家族との過去を引きずったまま進めない感じは、思っている以上に多くの人が抱えていると思います。 『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』は、そうした “どうしようもない揺れ” をそのまま紙の上に置いたような小説でした。読者が保存してくれた場面の多くは、母娘の関係の重さや、友人への嫉妬や後悔、過去の小さな記憶が不意に胸をつかむ瞬間。断言的な励ましは何ひとつなくて、むしろ「逃げられないけど、それでも前に進むしかない」という現実の重さが静かに積もっていきます。特に、誰かに選ばれるのを待って生きてしまう弱さに気づくくだりは、自分の姿をそのまま映されたようで痛かったです。 この本は、人生を劇的に変えるタイプではないけれど、心の奥に溜め込んでいた澱を少しだけ言葉にしてくれるところがあります。母親との関係に悩んでいる人、昔の友だちとの距離の取り方がわからなくなる人、自分の「子どもっぽさ」を自覚し始めた人には、とくに響くはずです。物語を読んだあと、すぐに答えが見つかるわけではないけれど、見たくなかった自分の影をそっと照らされるような、そんな体験ができる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。あの事件が起こるまでは。チエミが母親を殺し、失踪してから半年。みずほの脳裏に浮かんだのはチエミと交わした幼い約束。彼女が逃げ続ける理由が明らかになるとき、全ての娘は救われる。著者の新たな代表作。
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