
日本会議の正体 (平凡社新書818)
青木 理
平凡社 / 2016-07-08
この本について
政治の話題って、距離を置きたいと思いつつ、何となく「背景をちゃんと知らないまま意見を持つのも落ち着かない」というモヤモヤがつきまといます。特に右派・保守・宗教が絡む話は情報が断片的で、結局どこから見ればいいのか分からなくなるんですよね。僕も同じで、気になりつつも長らく踏み込めずにいました。 この本が助けてくれたのは、いま目の前で起きている政治的な動きの“裏側のつながり”を、感情論ではなく淡々とたどってくれたところです。例えば、日本会議が突然大きな力を持ったわけではなく、生長の家出身者たちの地道すぎる活動が何十年も積み重なっていたこと。あるいは、右派が強くなったというより、左派の衰退によって相対的に存在感が増した側面があること。そういう「急に変わった」のではなく「流れとしてそうなっていった」構図が、一本の線として見えてきます。 もう一つよかったのは、登場人物たちを賛否で切らず、「彼らはどう動き、どんな価値観で選択してきたのか」を分析している点です。宗教的なバックボーンや、キャラバン隊のような泥臭い運動の実態が分かると、ニュースを読むときの視点が少し落ち着くんですよね。表に出てこない“手触り”が分かるだけで、判断の軸が増える感じがあります。 政治に関心はあるけれど、単純な右か左かの話では整理しきれないと感じている人に刺さると思います。僕と同じように「何がどうつながって、今があるのか」を丁寧に追いたい人にはちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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