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世に棲む日日(二) (文春文庫)

世に棲む日日(二) (文春文庫)

司馬遼太郎

文藝春秋 / 2003-03-10

累計読者数29
平均ハイライト数 63.8件/人
推定読了時間 約3時間54分
star総合評価 84/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 66%

この本について

仕事でも人生でも、「自分はどのタイプの人間なんだろう」と迷うことがありませんか。理想を語る自分と、打算で動く自分と、どこかで折り合いをつけて生きているはずなのに、ときどきそのバランスがわからなくなる。私も同じで、判断の軸がぶれるたびに立ち止まってしまいます。 『世に棲む日日(二)』を読むと、その迷いに少しだけ輪郭がつきます。松陰、高杉、伊藤の三者が「思想家」「行動家」「処理家」とまったく違う性質を持ちながら、同じ時代を走り抜けた姿がくっきり描かれていて、自分の強みや限界をどう扱うかのヒントになるんです。たとえば、高杉の「思想ではなくべつのものに突き動かされている感じ」や、絶望を知らないまま壁を越えていく軽やかさは、理屈よりも体質が行動を決めてしまう瞬間を思い出させます。逆に松陰のように原理に忠実すぎて破滅に向かうタイプを見ると、理想との距離の取り方を考えさせられます。 さらに、高杉が上海で西洋文明に圧倒されつつも、安易に「開国派」に染まらず、自分の反応をいったん捻じ曲げてまで見極めようとする姿は、外圧や流行に流されそうになるときのブレーキとして効きます。感情だけでも合理だけでも決めきれないときに、自分が今どのモードで動こうとしているのかを見分ける手がかりになります。 自分の性質をどう扱えばいいのか迷いがちな人ほど刺さる一冊です。読んでいるうちに、「どんな人間であっても、そのまま時代の中で役割を持ちうる」という視点が静かに積み上がっていきます。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

海外渡航を試みるという大禁を犯した吉田松陰は、郷里の萩郊外、松本村に蟄居させられる。そして安政ノ大獄で死罪に処せられるまでのわずか三年たらずの間、粗末な小屋の私塾・松下村塾で、高杉晋作、久坂玄瑞、吉田稔麿らを相手に講義を続けた。松陰が細々と蒔き続けた小さな種は、やがて狂気じみた、凄まじいまでの勤王攘夷運動に成長し、時勢を沸騰させてゆく!
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