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世に棲む日日(四) (文春文庫)

世に棲む日日(四) (文春文庫)

司馬遼太郎

文藝春秋 / 2003-03-10

累計読者数5
平均ハイライト数 15.8件/人
推定読了時間 約3時間54分
star総合評価 59/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 44%

この本について

仕事でも人生でも、「自分は本当にこれでいいのか」と足が止まるときがあります。正しさを説明しきれない自分に苛立ったり、家庭や肩書の“形”に縛られて動けなくなったり、合議ばかりで前に進まない組織に疲れたり。頭では割り切れないモヤモヤほど、人を重くしますよね。 『世に棲む日日(四)』を読むと、その重さが少しだけ別の角度から見える感覚があります。高杉晋作は直感で動くのに説明が下手で、家庭への愛情もありながら、そこに留まれば自分が腐ると分かっている。集団の論理には向かず、行動のために行動してしまう。そんな矛盾だらけの人物が、迷いながらも一歩踏み出す姿が妙に現実的で、読んでいるこちらの“言い訳”もほぐされていきます。組織の合理とは別の軸で動くことの代償や、成功後に生まれる仲間同士の葛藤まで描かれているので、自分がいま感じている閉塞感の形が少し具体的になるはずです。 特に刺さるのは、「生きるとは天に労されること」「死とは休息にすぎない」という晋作の達観めいた視点と、人生の長さではなく春夏秋冬の“転換”があるかどうかだという松陰の考え方です。大きな物語の中で人ひとりの価値は三銭かもしれないという乾いた感覚すら、逆に身軽さを与えてくれます。 自分の迷いや不器用さを抱えたまま、それでも前に動きたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

海外渡航を試みるという大禁を犯した吉田松陰は、郷里の萩郊外、松本村に蟄居させられる。そして安政ノ大獄で死罪に処せられるまでのわずか三年たらずの間、粗末な小屋の私塾・松下村塾で、高杉晋作、久坂玄瑞、吉田稔麿らを相手に講義を続けた。松陰が細々と蒔き続けた小さな種は、やがて狂気じみた、凄まじいまでの勤王攘夷運動に成長し、時勢を沸騰させてゆく!
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