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仏教の思想 4 認識と超越<唯識> (角川ソフィア文庫)

仏教の思想 4 認識と超越<唯識> (角川ソフィア文庫)

上山 春平 and 服部 正明

角川書店 / 1997

累計読者数5
平均ハイライト数 4.6件/人
推定読了時間 約7時間14分
star総合評価 39/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 16%

この本について

最近、物事の見え方そのものに疲れることがあります。相手の意図を読み違えたり、自分の感情に振り回されたり、同じ出来事でも日によって意味が変わって見えたり。原因は外側にあると思いがちですが、「そもそも自分の認識ってどう成り立っているんだろう」と立ち止まると、少しだけ風が通る感覚があります。 『唯識』は、その認識の根っこをとことん掘り下げる思想で、この本を読んで感じたのは「自分の見ている世界は、けっこう自分の心のクセに左右されている」という当たり前だけど避けてきた事実でした。たとえば、外界の対象そのものを認識していると思い込んでいたけれど、実は心の中の表象にすぎないこと。あるいは、過去の経験がアーラヤ識に沈殿して、気づかないうちに“自我”を作り続けていること。こういう視点を持つだけで、人間関係で過剰に反応してしまうとき、「これは相手じゃなくて、昔からの自分の型が動いてるだけかもしれない」と一呼吸置けるようになります。 そしてこの本の面白いところは、認識のしくみを暴いて終わりではなく、「じゃあそのクセはどうやって和らいでいくのか」まで淡々と示してくれるところです。認識は中性的なものではなく、常にどこか濁っているという指摘は厳しいけれど、だからこそ“完璧に分かろうとしない”姿勢が楽になる瞬間もありました。 自分の反応パターンに振り回されやすい人、あるいは「世界の見え方を一度リセットしたい」と感じている人には、静かに効いてくる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

唯識は、中観思想とともにインド大乗仏教の二大学派の一つとして、仏教思想における最高の理論的達成とされる。アサンガ(無着)やヴァスバンドゥ(世親)によって構築されたその思想は、7世紀には日本にも伝えられた。日本仏教の出発点であり、また、ヨーガの実践と深い関わりをもつ唯識思想の本質を浮き彫りにする。
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