
阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門 (幻冬舎新書)
横山 紘一
幻冬舎 / 2011-04-01
この本について
日常の中で、人との関わりや自分の思考に振り回されて、「なんでこんなに心がざわつくんだろう」と感じることが僕もよくあります。相手の言葉に過敏になったり、過去の記憶がふと顔を出したり、自分の中の“嫌う自分”に気づいて落ち込んだり。頭では冷静になりたいのに、心が勝手に反応してしまうあの感じです。 この本は、そういうモヤモヤを無理に押さえつけるのではなく、「その反応ってそもそも何?」と一歩引いて見られる視点をくれます。たとえば、「憎い人も言葉と記憶が作り出した像にすぎない」という話は、実生活で人間関係に疲れたときにけっこう効きました。あと、「自分という存在も、言葉の響きがあるだけ」という指摘は、自己肯定でも自己否定でもない、新しい“気づきの位置”に立たせてくれる感じがあります。さらに、阿頼耶識が身体をも支えているという考え方に触れると、自分を責めるよりも、まず整えるほうに意識が向くようになりました。 特に、「物は心の中の影像であり、観察者ではなく関与者である」という部分は、仕事や人間関係で「なんで自分ばかり反応してしまうんだろう」という人に刺さると思います。外の世界が変わるより先に、心のあり方が世界の見え方を変えてしまう。その事実を静かに教えてくれる一冊です。 考えすぎてしんどくなりやすい人、自分の感情の正体を少しでも捉えたい人には、ちょうど良い深さの入口になると思います。
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