
気流の鳴る音 ──交響するコミューン (ちくま学芸文庫)
真木悠介
累計読者数8
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star総合評価 73/100
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この本について
最近、仕事でも生活でも「なんでこんなに世界が一枚板みたいに感じるんだろう」と思う瞬間が増えていませんか。効率とか成果とか、同じ物差しで測られる感覚に、どこか自分の感性がすり減っていくようなあの感じです。僕もずっとそこにモヤモヤしていて、この本に出会ってようやく少し呼吸ができました。 『気流の鳴る音』は、いわゆる共同体礼賛でも理想論でもなく、「人がどう世界を感じるか」という足場から、別の生の可能性を見せてくれます。紫陽花邑の人々が、互いを“同化”ではなく“異化”のまま受け入れている姿に触れると、人との関わり方をもう少しゆるめてもいいのかもしれないと思えるし、自然との連動性の話を読むと、自分の感覚の鈍さそのものに気づかされます。さらにプロメテウス的/ディオニソス的という二分法を越えて、生のモードを交響させるという視点は、「今の世界の外側」を考えるための手がかりになります。 現実がすぐに変わるわけではないけれど、ものの見え方が変わるだけで、日々の立ち位置は確実に変わる。そう思わせてくれた一冊でした。 自分の感性がどこか閉じている気がする人に、とくに刺さると思います。
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