
法の哲学I (中公クラシックス)
ヘーゲル、藤野渉、赤沢正敏
累計読者数3
平均ハイライト数 64件/人
star総合評価 69/100
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この本について
仕事でも私生活でも、「自分で決めているはずなのに、どこかで他人のルールに縛られている気がする」ときがあります。あるいは逆に、「自由って何なのか」が曖昧なまま動いてしまい、後でモヤっとする。そんなとき、いきなり行動ノウハウに飛びつくより、自分と社会の関係そのものを一度言語化したほうが早いことがあります。 『法の哲学I』は、まさにその“関係のほう”を丁寧に見直させてくれます。たとえば、自由=やりたい放題ではなく、意志がどう自己を規定していくのかを見ていく話は、日常の「なんであの選択をしたのか」を別角度から照らしてくれます。また、人格や所有をめぐる議論は、私たちが普段あたりまえに思っている「これは自分のもの」という感覚が、どんな前提の上に成り立っているのかを静かにほどいてくれる。さらに、道徳と倫理を分けて考える視点は、個人の気持ちの問題と、社会の制度の問題を一緒くたにしがちな場面で、頭の中を整えてくれます。 大声で人生を変える本ではないけれど、「自分と社会のあいだでずっと引っかかっていた小骨」を取ってくれるような一冊です。世界を一気に理解したい人より、ゆっくり輪郭を確かめたい人に刺さると思います。
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