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法哲学入門 (講談社学術文庫)

法哲学入門 (講談社学術文庫)

長尾龍一

講談社 / 2007-01-10

累計読者数5
平均ハイライト数 11件/人
推定読了時間 約2時間54分
star総合評価 55/100
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この本について

最近、「正しさって何なんだろう」「制度に振り回されてる気がする」といった漠然としたモヤモヤを抱える人と話すことが増えました。自分の判断にも自信が持てないし、社会のルールもどこか信用しきれない。その二つの不安が同時進行で膨らむ感じ、けっこうしんどいですよね。 『法哲学入門』を読んで感じたのは、このモヤモヤの正体を、いきなり解決しようとせずに“どう扱えばいいか”を冷静に示してくれるところです。たとえば、法への不信感は「人間が自分を信じきれないこと」とセットだ、という視点が出てきます。制度が揺らいで見えるのは、結局、僕たち自身の揺らぎとつながっているんだと腑に落ちました。また、法が正義を完全には背負えず、最終的には「誰がどう決めるか」という手続きの問題に回収されるという話も、日常の小さな対立を見直すヒントになります。チャンネル争いですら、有限な資源の配分という“正義”の問題だと考えると、普段のイライラの輪郭が少し変わるんですよね。 さらに、この本は実定法の枠を超えて、儒家・法家、ホッブズ、ヴェーバー、荀子といった多様な思想を行き来しながら、「人間はそもそもどういう存在か」を問い直します。やくざの世界も“正常人”の世界も地続きだ、という断言にドキッとした人は、きっとこの本と相性がいいはずです。 制度や正義についての“自分なりの足場”を作りたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

知の愛である哲学が非常識の世界に属するのに対し法学は常識の世界に属する。両者の出合うところ人間存在の根源的問題が立ち上がる。世界を支配する理性が社会において自然法として現れ、個人の内にも浸透し秩序を齎(もたら)すという順接的関係が疑われるところに生まれる諸問題。正義の根拠、人間性と社会秩序、法と実力など、法哲学の論点を易しく解説。
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