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株価暴落

株価暴落

池井戸 潤

文藝春秋 / 2007-03-10

累計読者数5
平均ハイライト数 2.4件/人
推定読了時間 約4時間4分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%

この本について

仕事をしていると、数字の悪化や取引先のトラブルを前に、どこまで踏み込んで助けるべきか、あるいは距離を取るべきか…そんな線引きでモヤッとすることがあると思います。感情だけでは判断できないし、でも割り切るだけでは気持ちが置き去りになる。私自身もその揺れの中で働いていて、この小説を読んだときに、現場で起きている“冷たさに見える合理”の裏を少し理解できた感覚がありました。 読者が抜き出している部分を見ると、刺さっているのは「お金や組織の理屈に人がどう巻き込まれていくか」というところだと思います。株価が落ちた瞬間に紙扱いされるように、企業も人も数字で語られると一気に立場が変わる。銀行が“病院”として企業を“入院患者”と呼ぶ描写も、やや過剰に見えるけれど、実務の感覚としては確かにある距離感で、そのリアルさが胸に残ります。 この本が効くのは、まず「組織がどう動くか」を物語として追体験できる点です。正義とか悪とかではなく、各部署が自分たちの役割に忠実に動いた結果、誰がどう立場を変えざるを得ないのかが静かに見えてきます。もう一つは、自分の仕事で何にモヤモヤしていたのか、その正体が少し言語化されること。数字に振り回される苦しさも、そこで働く人の必死さも、どちらも切り捨てられていないのが池井戸作品らしいところです。 こんな人に刺さると思います。自分の仕事上の判断に、時々「これでよかったんだっけ」と立ち止まってしまう人。物語としても読みやすいので、気持ちの整理にも少し寄り添ってくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。企業テロを示唆する犯行声明に株価は暴落、一風堂の巨額支援要請をめぐって、白水銀行審査部の板東は企画部の二戸と対立する。一方、警視庁の野猿刑事にかかったタレコミ電話で犯人と目された男の父は、一風堂の強引な出店で自殺に追いこまれていた。「銀行の存在を賭けた戦い」をめぐる傑作金融エンタテイメント。 2015年織田裕二主演で連続ドラマ化された。
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