
最終退行 (小学館文庫)
池井戸潤
小学館 / 2007-05-15
累計読者数4
平均ハイライト数 2件/人
推定読了時間 約5時間43分
star総合評価 40/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事をしていると、ときどき自分でも説明できないモヤモヤにぶつかります。組織の中で言われる「期待」や「やりがい」が本当に自分のものなのか分からなくなる瞬間があって、でも日常は止まらないから、そのまま流されていくしかないような感覚です。あの抜粋を保存した方は、きっとその違和感に名前をつけたくて手を伸ばしたんじゃないかと思いました。 『最終退行』は、銀行という巨大な組織の中で働く人たちの温度差や、制度に振り回される現実をかなり生々しく描いています。出世を餌に意欲を引き出しながら、実際には誰も責任を取らない構造。組織の論理を振りかざす人間ほど、自分だけは例外でいたがる矛盾。そういうものを物語として追いかけることで、「なんとなく感じていた不自然さ」が具体的な形として浮かび上がってきます。職場の理不尽を正面から論破してくれるわけではないですが、自分の中の整理が一段階進む感覚がありました。 もうひとつ効いてくるのは、人が追い詰められたときの行動が静かに描かれているところです。制度や肩書きではなく、生身の人間がどう判断し、どう踏ん張るのか。そのギャップを物語として見ることで、自分の立ち位置をちょっと客観的に見られるようになるはずです。 組織の中で「このままでいいのか」と何度も立ち止まってしまう人に刺さる一冊です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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出版社による紹介
現場銀行員による腐敗幹部との誇り高き闘い!リアリティーあふれる長編銀行ミステリー。 「負け組」と言われる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。一方、バブル期の経営責任もとらず、公的資金に頼りながら、なおも会長として院政を敷く元頭取を陥れようと策謀を巡らすリストラに遭った行員。その攻防から銀行ぐるみの不正の匂いをかぎつけた副支店長は、組織に反旗を翻す。攻守ところを変えるスリリングなドラマから現代サラリーマン社会の構造的欠陥を浮き彫りにする。
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