
鉄の骨 (講談社文庫)
池井戸潤
講談社 / 2011-11-15
累計読者数11
平均ハイライト数 4.9件/人
推定読了時間 約7時間34分
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 33%
この本について
仕事をしていると、「正しいと思うこと」と「現場で起きていること」のあいだで揺れる瞬間ってありますよね。理不尽に見える慣習や、どうにも割り切れない構造に巻き込まれながら、それでも自分の芯をどう保てばいいのか。僕も何度も迷ってきましたが、『鉄の骨』はその揺れの正体をまっすぐ見せてくれました。 この本が効く理由のひとつは、善悪の二項対立ではなく、現場の人間が抱える「清濁あわせ飲まなきゃ回らない」状況を、逃げずに描いているところです。理屈で片づけられないグレーの中で、どう判断し、どう折り合いをつけるか。そのリアルさが、自分の仕事にも重なります。もうひとつは、組織の中で「部品になってしまう怖さ」を何度も突きつけてくる点です。仕事だから合理性を求められるけど、人間らしさを失うと腐ってしまう。その境目を平太の視点からじわじわ感じます。そして、変化を恐れて立ち止まるより、与えられた位置でまず経験を積むしかない、というあの静かな励ましが、妙に残るんですよね。 組織の中で迷いながら働く人、正しさと現実のあいだで立ち止まったことがある人には、特に刺さると思います。読後に、自分の仕事の見え方が少し変わるタイプの物語です。
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出版社による紹介
中堅ゼネコン一松組の若手、富島平太が異動した先は、「談合課」と揶揄される、大口公共事業の受注部署だった。今度の地下鉄工事を取らないと、ウチが傾くぞ――たしかな技術力を武器に、真正面から入札に挑もうとする一松組の前に、「談合」の壁が立ちはだかる。組織に殉じるか、正義を信じるか。吉川英治新人賞に輝いた白熱の人間ドラマ!(講談社文庫)
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