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太平洋戦争と新聞 (講談社学術文庫)

太平洋戦争と新聞 (講談社学術文庫)

前坂俊之

講談社 / 2007-05-10

累計読者数4
平均ハイライト数 24件/人
推定読了時間 約5時間16分
star総合評価 53/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 11%

この本について

最近、情報に触れるたびに「結局、何を信じていいのか分からない」と感じることが増えてきました。場の空気や同調圧力のほうが真実よりも強く見える瞬間があって、そこで自分がどう振る舞うべきか迷ってしまう。そんなモヤモヤに、この本はかなり現実的な視点をくれました。 『太平洋戦争と新聞』が描いているのは、戦時下の特殊な話ではなく、私たちの日常にも通じる「組織として正しいことが言えなくなる瞬間」の連続です。勇気の欠如が積み重なると、気づけば批判すべき側に肩入れしてしまう空気ができあがること。公平・客観をうたう報道姿勢が、既成事実の追認になってしまうこと。読者が保存していた抜粋にも、こうした“分かっていても言えない”構造への違和感に反応している跡がはっきり出ていて、そこがこの本の一番刺さる部分なんだと思います。 読んでいて特に重かったのは、新聞自身が「被害者」だけを名乗りたがり、国民に対する“加害者性”には目を向けなかったという指摘です。自分の立場を守ることで手一杯になった瞬間に、どんな組織も同じ落とし穴に落ちる。これは歴史の話というより、今の職場やチームでも簡単に起こりうることだと感じました。 覚悟を決めて何かを主張するというより、まず「沈黙が何を生むか」を知りたい人に向いています。歴史書というより、自分の働き方や意思表示の仕方を一度立ち止まって考えたいときに静かに効いてくる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

満蒙の特殊権益をめぐる中国との対立から戦争の泥沼へとのめり込んでゆく日本。満州事変、日中戦争、太平洋戦争と続く動乱の時期、新聞は政府・軍部に対しどんな論陣を張り、いかに報道したのか。新聞紙法を始めとする法令、厳しい検閲に自由を奪われるとともに、戦争遂行へと自らの主張を転換する新聞。批判から迎合的煽動的論調への道筋を検証する。(講談社学術文庫)
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