
新版 自分でできるカウンセリング 女性のためのメンタル・トレーニング
川喜田好恵
創元社 / 199506
累計読者数3
平均ハイライト数 4.3件/人
star総合評価 44/100
boltライト読書型
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この本について
親との距離感がずっとぎこちないまま大人になってしまったり、母の期待を背負ったまま結婚や子育てに入ってしまったり。頭では「もう自分の人生を生きたい」と思っているのに、いざ目の前に親が現れると、昔の役割に戻ってしまうことってありますよね。しかも、その揺れをパートナーや子どもに説明できず、関係がこじれていくと余計にしんどくなる。 この本は、そうした「家族の中での役割が抜けない感じ」を、ただの性格の問題として片づけないところが助かります。母を救えなかったという感覚がどう今の人間関係に影響しているのか、娘が“やさしい愛情供給者”として育てられるとどんな思い込みを抱えがちなのか、といった背景を丁寧にほどいてくれます。読みながら、自分の反応にはちゃんと理由があったんだと腹落ちしていく感覚がありました。 もうひとつ印象的だったのは、女性が従来の性役割から降りた生き方を選ぼうとしたときに感じる生きづらさを「あなたの弱さのせいではない」と明確に言ってくれるところ。家庭内のコミュニケーションがうまくいかないときでも、なぜ自分だけが悪いように感じてしまうのかが、社会的な背景を含めて説明されています。そこがわかるだけで、相手との距離の置き方が少し優しくなる気がします。 親子関係のしんどさを「もう大人なんだから」と自分の中だけで処理してきた人に、静かに効いてくる本だと思います。
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