
天皇の料理番 上 (集英社文庫)
杉森久英
集英社 / 2015-03-25
累計読者数4
平均ハイライト数 10件/人
推定読了時間 約4時間25分
star総合評価 39/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、自分の性格のどこを直せばいいのか分からなくなる時ってありますよね。つい勢いで動いたり、逆に気を遣いすぎたりして、あとから「これで良かったのかな」とモヤモヤが残る。そんな時に『天皇の料理番』の主人公の姿を追っていると、自分の拠りどころをもう一度探し直す感覚になります。 抜粋にもある「その性質で伸びるかもしれないが、損をすることもある」という言葉は、主人公だけじゃなく、読み手にもそのまま返ってくるようでした。褒め言葉にも警告にも聞こえるこの一言が、その後の行動の重さをほどよく受け止めさせてくれます。また、料理の場面で登場する肉の扱い方や庖丁の細かな所作は、単なる技術ではなく、目の前の仕事にちゃんと向きあうことの積み重ねが、人生の形をつくっていくんだなと実感させられます。派手な成功ではなく、毎日の台所の温度や音が主人公を変えていくので、読みながら自分の生活にも置き換えやすいんです。 もうひとつ、この物語が効くのは、人に憎まれないように気をつけつつも、自分の望む場所へ進みたい時の「距離感」を考えさせてくれるところです。享楽に流れる人もいれば、愚弟のように迷い続ける人も出てくる中で、誰も完璧ではないし、だからこそ選び方がじわじわ問われる。そんな人間らしさの混ざり具合がちょうどいい。 自分の欠点とどう付き合うかで足が止まりがちな人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
小さいときから強情でいたずらっこだった篤蔵は、福井の大庄屋の次男坊。高等小学校の時、ひょんなことから鯖江連隊の田辺軍曹からご馳走になった〈カツレツ〉の味に仰天。彼の運命が大きく変わることに――。その後、家出同然に東京へ行き、西洋料理の世界に裸一貫で飛び込んでいく。明治生まれの若者が、日露戦争以降の東京で、激動の時代と共に、力強く成長していく立身出世の物語。
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