
ケガレ (講談社学術文庫)
波平恵美子
講談社 / 2009-07-13
累計読者数4
平均ハイライト数 7.8件/人
推定読了時間 約3時間41分
star総合評価 45/100
start序盤集中型
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この本について
日々生活しているだけなのに、なぜか理由のわからない「嫌な感じ」や、人間関係のズレにモヤッとすることってありますよね。論理で片づかない空気の重さというか、誰が決めたわけでもないのに守られているルールの存在に気づく瞬間があります。自分もその正体がつかめずにいた時期が長かったのですが、「ケガレ」という視点に触れてから、ようやく輪郭が見えた感覚がありました。 この本が面白いのは、ケガレを「死と関係する観念」だけで終わらせず、出産や病気、境界の土地、さらには“間違った扱い”のようなズレまで含めて、社会が無意識に線引きを作ってきた歴史として見せてくれるところです。昔の儀礼の話に聞こえますが、読んでいると、現代でも似た空気の区別がしっかり生きていることに気づきます。仕事の場での暗黙のタブー、家庭内の「なんとなくNG」、説明できない不調や不首尾に込められた意味など、行動の裏側にある“見えない仕組み”が言語化されていきます。 特に、何がケガレとみなされるかは「その時代や社会の感覚次第」という指摘が強く残りました。つまり、自分がしんどさを感じている場にも、その場独自の線引きが働いている可能性がある。正しさかどうかではなく、「どういう構造でこう感じるのか」を一歩引いて見られるようになるのが、この本のいちばんの効きどころだと思います。 文化の“空気のルール”を言葉にしてみたい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
民間信仰において、ケガレを祓う儀礼は頻繁に多様な形で行われていた。人間の不幸は、ケガレ=不浄に原因があると考えられ、生活の隅々にまでその指標が浸透していたのである。死=黒不浄、出産・月経=赤不浄、罪や病、境界・峠という空間等、様々な民俗事例にあらわれたケガレ観念の諸相を丹念に追い、信仰行為の背後にあるものを明らかにする。(講談社学術文庫)
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