
ザ・ロングラン 人生を走り出す日まで (Kindle Single)
ミシュカ シュバリー and 村山 美雪
この本について
最近、何をしても気持ちが整わないとか、自分の可能性なんてもう大したことないんじゃないか…そんなふうに思う瞬間がありませんか。表向きは普通に過ごしていても、内側では「このままでいいのか」とざわつく感じ。僕もときどき同じところでつまずきます。 『ザ・ロングラン』は、何かを劇的に変えてくれる本というより、行き場のない気持ちを抱えたまま生きているときに、静かに寄り添ってくれる一冊でした。著者がランニングを通して少しずつ立ち直っていく過程には、派手な逆転劇はありません。むしろ、何度も失敗し、間違えて、引き返して、それでも自分を嫌いきらないために足を動かし続ける姿が丹念に描かれています。読者が選んで残した部分にも、そうした「一度壊れた自己をもう一度大切に思えるようになるまでの遠回り」が強くにじんでいます。 特に、目に見えない仕切りがひび割れていく瞬間の描写は、自分でも気づかないうちに少しだけ風向きが変わるあの感覚を思い出させてくれます。また、ランニングが慰めになるのは特別なことではなく、ただ自分の状態を言葉にできるまでの時間をつくる行為なんだ、と気づかされました。大げさな励ましではなく、現実の重さをそのまま抱えて進む人の記録だからこそ、自然と読み手の呼吸も整っていく感覚があります。 自分のダメさを一気に変えたいわけじゃないけれど、「どこかで続けたい気持ちは消えていない」と思える人には、静かに刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
読書の順序
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