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王とサーカス

王とサーカス

米澤 穂信

東京創元社 / 2018-08-31

累計読者数6
平均ハイライト数 1.5件/人
推定読了時間 約6時間23分
star総合評価 36/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 47%

この本について

仕事でも日常でも、「これだけやっても報われてる感じがしないな」とか、「続ける意味ってどこにあるんだろう」と急に足が止まる瞬間ってありますよね。気持ちは動いているのに、行動の理由が見えなくなるあの感じです。今回の抜粋を見ていると、読んだ方はまさにその“理由のなさ”に刺さったんじゃないかと思いました。人は何度も傷つきながら、それでも何かを作ったり、考えたりし続ける。じゃあ自分はどうなんだろう、という静かな問いが残る一節です。 『王とサーカス』はミステリとしても読めるんですが、実際には「なぜ人は真実を追うのか」「なぜ何かを続けるのか」という、もっと根っこの部分をじわじわ突いてきます。ネパールの混乱した情勢の中で、主人公がニュースを書く意味を見失いながら、それでも目をそらしきれない姿が描かれていて、読んでいるこちらも、自分の仕事の“重さ”や“理由のなさ”と向き合わされるんですよね。目覚めるように一瞬だけ気持ちが軽くなったり、逆に胸が重くなる場面もあって、その揺れ方が妙に現実的です。 特に効くのは、行動の正しさよりも、揺れながら決める「小さな覚悟」の描き方です。派手な成長とか劇的な答えではなく、今日をどう生きるかの延長線で物語が動いていくので、読んだあとに自分の足元をそっと確認したくなる。こんな人に刺さると思います。立ち止まる理由はなくならないけれど、それでも前に進む日を選びたい人。 迷いを抱えたままでも、どうにか進んでいける気がする。そんな静かな後押しをくれる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

この男は、わたしのために殺されたのか? ミステリベスト3冠達成! 絶賛を浴びた『満願』を超える、現在最注目の著者の最高傑作長編 2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」疑問と苦悩の果てに太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは? 『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生を左右する大事件に遭遇する。 解説=末國善己
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