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嘘 (PHP文芸文庫)

嘘 (PHP文芸文庫)

北國 浩二

東京創元社 / 2016-04-22

累計読者数3
平均ハイライト数 4.3件/人
推定読了時間 約4時間29分
star総合評価 38/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 36%

この本について

人と向き合うとき、自分が何者なのかよくわからなくなる瞬間ってありますよね。相手にどう見られているのか気になったり、逆に自分の中身が空っぽな気がしたり。日常では流してしまう感覚だけど、ふとした拍子にざわつくあの感じです。 『嘘』を読んでいて刺さるのは、まさにその揺らぎを丁寧に拾ってくれるところでした。たとえば「おのれを無にする」と彫り物に向かうシーンは、自分を強くしようと踏ん張るより、余計な輪郭をいったん手放すほうが息がしやすいことを思い出させてくれます。さらに「他者との関係のうえでしか存在を証明できない」という会話は、自己分析だけでは行き止まりになる理由を静かに示してくれます。自分だけで完結しないからこそ、他者とのやり取りの中で少しずつ形が見えてくるんだよなと。 物語のなかには、家族で出かけた紅葉の記憶や、線香花火の四段階の話のような、時間の流れをそっと手渡してくる場面も多いです。過去の一瞬が、いまの自分をどう支えているのか。忘れたと思っていた感情が、実はまだどこかに残っているのか。そのあたりを無理なく思い出させてくれるので、読後はちょっとだけ呼吸が深くなる感じがしました。 自分を理解したいのに、言葉にすると途端にこぼれていくような感覚を持っている人に、静かに効いてくる作品です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

子供同士のトラブルがすべての始まりだった……。 世界31ヶ国で刊行、英米で150万部突破の大人気ミステリ。 海辺の公立幼稚園、その夜のパーティに子供たちの歌声はなく、聞こえるのは罵り言葉と保護者の乱闘の音。そして保護者の一人が死亡。事故か? 殺人か? ……事の起こりは六カ月前、シングルマザーのジェーンの息子ジギーにいじめの疑いがかかった。本人はきっぱり否定するが、保護者たちは騒然。ジギーをいじめっ子と決めつける者、ジギーの言葉を信じる者に分かれ、険悪な雰囲気に。ジェーンは園で知り合った二人の友人とともに事態に立ち向かう。31カ国で翻訳、英米で150万部突破の傑作ミステリ登場。
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