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スイッチを押すとき (角川文庫)

スイッチを押すとき (角川文庫)

山田 悠介

KADOKAWA / 2008-10

累計読者数4
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約4時間44分
star総合評価 29/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 11%

この本について

人間関係で消耗していたり、ふとした瞬間に「自分の感情って本当に自分のものなのか」と立ち止まるときがあります。表では普通に振る舞っていても、内側はざらついたまま進めない……そんな感覚を抱えること、けっこうあると思います。 山田悠介の『スイッチを押すとき』を読んだ人が保存していた言葉を眺めると、物語そのものよりも、“人の心が濁っていく瞬間”や“場の空気が静かに変質していく感覚”に反応しているように見えます。冷笑や一瞥、陰鬱といった表情の細かな揺れ。閑散とした空気に沈む気配。数字の「5536」に象徴される、個人を番号化された存在として扱う世界。そういう「じわっと心が削れる環境」が丁寧に描かれているから、自分の中にある弱さやざらつきを、他人事じゃなく追体験できるのだと思います。 この本が効いてくるのは、気持ちを立て直すような明るい言葉が詰まっているからではなく、感情がうまく扱えない状態そのものを、変にごまかさず目の前に置いてくれるところです。たとえば、自分が思っている以上に場の空気に影響されていることに気づけたり、誰かのちょっとした表情がどれだけ心に刺さるのかを改めて理解できたりします。読み終えるころには、自分の「網膜」に残っていたざらつきが少し整理されて、他人の反応に振り回されすぎない位置に戻してくれる感じがあります。 静かな緊張を抱えた日々を生きている人ほど、じんわり刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

青少年自殺抑制プロジェクトセンターで、監視員として勤務する南洋平。ここでは、4人の少年少女に、自らの命を絶つ【赤いスイッチ】を持たせ、実験をしていた。極限状態で軟禁され、孤独に耐えられず次々と命を絶つはずが、この4人は“7年間もスイッチを押さない”という異例の子供だったのだ。彼らが生きたいと願うその理由を聞き、南たちは脱出を図るが、そこには非情な運命が待ちうけており――!? 一番泣ける山田悠介作品!

目次

スイッチを押すとき 魔子
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