
氷点(下) (角川文庫)
三浦 綾子
小学館 / 1982-03-10
累計読者数8
平均ハイライト数 3.8件/人
推定読了時間 約4時間54分
star総合評価 22/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
人と向き合う場面で、ふと「なんでこんなに疲れるんだろう」と思うことがあります。意地悪な言葉をぶつけられた時のざらつきや、環境のせいにしたくなる自分への後ろめたさ。頭では分かっていても、きれいに受け流せない日ばかりだなと感じます。 『氷点(下)』を読んでいると、そのモヤモヤの正体に少し触れられる気がします。たとえば、陽子が“大人の意地悪に負けない”と静かに決める姿は、強がりではなく「自分の心を誰に預けるか」を選ぶ話として響きます。誰かの態度で自分の気分まで支配されるのがつらい人にとって、この視点はかなり実用的です。また、環境を言い訳にせず「ひねくれたくない」と踏みとどまる場面には、綺麗事じゃなく、そう思いたくても思えない日の苦さごと描かれていて、妙に救われます。あと、社会の複雑さに個人が押しつぶされる感覚を静かに言語化してくれるところも、今の時代に読むと現実味があります。 華やかな解決があるわけじゃないけれど、自分の内側の温度を少し整えたい人にはよく届く一冊です。読後に「強くなる」というより、「自分の芯をゆっくり取り戻す」に近い感覚が残ります。こんな人に刺さると思います。周囲のざわつきに振り回されがちで、でも本当は静かに立ち直りたい人。
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出版社による紹介
人間にとっての「ゆるし」とは何かを問いかけるベストセラー『氷点』のその後。 自分が殺人犯の娘であると知った陽子は、睡眠薬自殺を図るが、一命を取り留める。意識が戻った陽子に、育ての親である啓造と夏枝は、陽子が殺人犯の娘ではなかったことを告げる。だが同時に、陽子は自分が不義によって生まれた子である事実を知るのだった。潔癖な陽子は、実母への憎しみを募らせていく。そんな陽子に特別な感情を抱く兄の徹は、陽子の実母に接近していき……。 1971年(昭和46年)にテレビドラマ化され話題を呼んだ。 「三浦綾子電子全集」付録として、随筆「『続 氷点』を終って」を収録!
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