
氷点(上) (角川文庫)
三浦 綾子
小学館 / 1982-03-10
累計読者数6
平均ハイライト数 6.3件/人
推定読了時間 約4時間54分
star総合評価 54/100
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この本について
人と関わるとき、相手のちょっとした言動に過剰に反応してしまったり、好き嫌いの感情に振り回されたり、自分の中の“扱いにくさ”みたいなものに疲れることがあります。分かっているのに直らないし、そもそも自分は何に傷ついているのかすらよく分からない。そんなときに三浦綾子の『氷点(上)』を読むと、言葉にしづらかった感情の輪郭が少しはっきりしてくる感覚がありました。 登場人物の誰もが弱さや身勝手さを抱えていて、きれい事ではなく、嫉妬や恐れ、愛だと思い込んだ依存まで描かれます。「きらいだと思う自分の方が悪いことだってある」とか「大事なことほど口に出せない」といった場面に触れると、自分の中にも似た部分があると気づかされるし、それを完全に否定しなくていいのかもしれないと思える。啓造が不機嫌や責任から逃げられずに揺れ続ける姿には、社会の中で生きる自分たちの姿が重なります。 この物語が効くのは、誰かを責めるよりも先に「自分の中の複雑さ」を見つめざるを得なくなっている人だと思います。登場人物たちの弱さは極端に見えるけれど、その極端さのおかげで、自分の感情の動きが少し整理される。答えは示されないけれど、どこから考え始めればいいのかの足がかりが手に入るような一冊でした。
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多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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出版社による紹介
人間にとっての「ゆるし」とは何かを問いかけるベストセラー『氷点』のその後。 自分が殺人犯の娘であると知った陽子は、睡眠薬自殺を図るが、一命を取り留める。意識が戻った陽子に、育ての親である啓造と夏枝は、陽子が殺人犯の娘ではなかったことを告げる。だが同時に、陽子は自分が不義によって生まれた子である事実を知るのだった。潔癖な陽子は、実母への憎しみを募らせていく。そんな陽子に特別な感情を抱く兄の徹は、陽子の実母に接近していき……。 1971年(昭和46年)にテレビドラマ化され話題を呼んだ。 「三浦綾子電子全集」付録として、随筆「『続 氷点』を終って」を収録!
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