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おいしいごはんが食べられますように

おいしいごはんが食べられますように

高瀬隼子

講談社 / 2022-03-24

累計読者数17
平均ハイライト数 15.7件/人
推定読了時間 約1時間34分
star総合評価 62/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 45%

この本について

職場で「同じ給料なのに、なんで自分ばかり頑張る側なんだろう」とか、弱い人のほうが自然と守られ、強そうな自分には配慮が回ってこない感じ。分かってほしいけれど、分かってほしいと言うのも疲れる。そういうモヤモヤって、説明しづらいのに生活の底にずっと残りますよね。僕も似たようなところでつまずくことが多くて、この本を読んだ時は、嫌な現実をそのまま切り取られたみたいで少し笑ってしまいました。 『おいしいごはんが食べられますように』は、仕事や食事のような「生きるために必要だけど、しんどさも抱えているもの」をめぐる視線がとても鋭いです。弱いほうが勝つ構造へのいら立ちとか、誰かに配慮される/しないの線引きとか、「おいしい」を共有することの面倒くささとか、言語化しにくい感情が具体的な場面で描かれます。読んでいて、きれいごとじゃない関係性のほうがむしろ現実に近いよな、と素直に思いました。 この本の効き方は、すっきり解決するというより、曖昧なまま抱えてきた感覚に輪郭がつくところにあります。自分はなぜあの人にイラつくのか、なぜ食べることに疲れる瞬間があるのか、なぜ「優しさ」にも種類があるように感じるのか。読後に、自分の中で説明のつかなかった部分が少しだけ整う感覚がありました。 人間関係の「納得いかなさ」を抱えたまま働いている人には、特に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

第167回芥川賞受賞作。 「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」 心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。 職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。 ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作。
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