
星系出雲の兵站―遠征― 3 (ハヤカワ文庫JA)
林 譲治
早川書房 / 2020-02-20
累計読者数3
平均ハイライト数 1.7件/人
推定読了時間 約3時間11分
star総合評価 31/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事でも日常でも、「これは正しいと思うけど、組織の都合を前にすると黙るしかない」という場面ってありますよね。自分の判断に自信があるわけでもないし、かといって流され続けるのも気持ちがざわつく。正解がないまま動かない日が続くと、なんとなく自分の輪郭がぼやけていく感じがします。 『星系出雲の兵站―遠征―3』を読んだとき、自分が引っかかっていたのは派手な戦闘シーンではなく、香椎が「組織の論理」と「自分の中の責任感」のあいだで迷いながら、それでも動く場面でした。彼は英雄ではなく、ただ職を失うリスクに震えながらも、目の前の重要性だけはごまかせなかった人です。その判断の重さは、遠い未来の宇宙の話なのに、妙に現実の会議室の空気とつながってくるところがあります。 もうひとつ刺さったのは、物語の背景にある「六千年を超える時間のズレ」が生む可能性の話。自分の仕事って、目の前の締め切りでいっぱいいっぱいになりがちですが、こういう視点を浴びると、いま悩んでいることが少しだけ遠くから見える感覚がありました。だからといって急に強くなれるわけじゃないけれど、判断するときの呼吸がすっと深くなるような距離感です。 組織の中で決めきれない自分にうんざりしつつ、それでも何かを選ばなきゃいけない場面が多い人には、じんわり効く一冊だと思います。
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出版社による紹介
敷島星系にあるガス惑星・桜花の衛星美和には、ガイナスの始祖らしいゴート人が存在するらしい。だが巡洋艦ヤクモのブライアン司令官らは、美和の氷原で夥しい数のゴートの死体を発見する。これは何を意味するのか。一方、壱岐星系にてガイナスの集合知性と対峙する烏丸司令官らは、突如現れたガイナス巡洋艦との追跡戦を開始。しかしやがて出雲星系で、人類とガイナスの起源を根底から問い直す、ある遺物が発見される。
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