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百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ) (集英社文庫)

百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ) (集英社文庫)

逢坂剛

集英社 / 2014-03-25

累計読者数5
平均ハイライト数 2.4件/人
推定読了時間 約5時間34分
star総合評価 38/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

仕事でも日常でも、人の「本音」がどこにあるのか分からずモヤつく瞬間ってありますよね。言葉の裏を読むのが苦手だったり、相手の沈黙が何を意味するのか掴めなかったり。自分もよくそこで立ち止まります。 『百舌の叫ぶ夜』を読むと、そのモヤつきが少しだけ形になる感覚があります。登場人物たちが放つ細かい視線や、言いよどみ、急に落ちる沈黙。これらが物語の伏線としてだけでなく、「人ってこんな風に嘘をつく」「こんな風に追い詰められる」という現実的な質感で描かれているんですよね。読者が保存した抜粋を見ても、誰かが拳銃を上着に押し込みながらうなずく仕草や、相手の不在をめぐる曖昧な受け答えなど、言葉より態度で物語が動いていく場面に惹かれているのが伝わります。 もう一つ、この作品が効くのは「人が追い込まれたときの選択」がとても具体的に描かれるところです。家族がいるからこそ抱える重さや、知らないと言いつつ目が泳ぐ感じ、黒いコートの女とわずか二十分話しただけで空気が変わる瞬間。こういう細部が、自分の日常にもじんわり重なってきます。正義とか悪とかを簡単に断言しない物語だからこそ、「もし自分ならどう動くかな」と静かに考えられるんです。 静かな緊張感の中で、人間の嘘や弱さを丁寧に追いたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

【第61回毎日芸術賞受賞作】能登半島の突端にある孤狼岬で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。東京新宿では過激派集団による爆弾事件が発生、倉木尚武警部の妻が巻きぞえとなり死亡。そして豊明興業のテロリストと思われる新谷を尾行していた明星美希部長刑事。錯綜した人間関係の中で巻き起こる男たちの宿命の対決。その背後に隠された恐るべき陰謀。迫真のサスペンス長編小説。
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