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千年鬼 (徳間文庫)

千年鬼 (徳間文庫)

西條奈加

徳間書店 / 2012-06

累計読者数3
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約5時間16分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

仕事でも人間関係でも、「自分で自分を縛ってるだけなんじゃないか…?」とふと不安になることがあります。誰に責められたわけでもないのに、なぜか心のどこかで“これはやってはいけない”と決めつけて、身動きが取りにくくなるあの感じ。理屈では分かっていても、勝手に背負ったルールを外すのはなかなか難しいものです。 『千年鬼』の抜粋を読んでいて、特に響いたのは「罪って結局、人の知恵が作ったもの」という視点でした。黒鬼が笑いながら言うように、時代が進むほど“法度”や“禁忌”が増えていくという話は、まるで現代の私たちの姿を映しているようです。自分を追い詰めているのは外側の圧ではなく、内側で育ててしまった思い込みかもしれない。そう気づくと、肩に乗っていた重しが少し軽くなる瞬間がありました。 もうひとつ大きいのは、物語の登場人物たちが“許す”という行為と向き合う場面が丁寧に描かれていることです。正しさか情か、守るべき掟か、その人の過去か。簡単に割り切れない状況の中で、それでも誰かに、あるいは自分に、静かに許しを与える姿が胸に残ります。正論だけでは前に進めない局面が確かにあって、その揺らぎごと受け止めてくれるような読後感があります。 自分の中にある“見えない縛り”に気づきたい人。あるいは、人をどう理解し、どう許せばいいのか答えが出ないまま立ち止まっている人。そんな方には、この物語の視点がじわっと効いてくるはずです。今の生活にそのまま置き換えられる瞬間が多くて、読んだあと少し呼吸がしやすくなる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

友だちになった小鬼から過去世を見せられた少女は、心に“鬼の芽”を生じさせてしまう。小鬼は彼女を、宿業から解き放つため、千年にわたる旅を始める。

目次

三粒の豆 鬼姫さま 忘れの呪文 隻腕の鬼 小鬼と民 千年の罪 最後の鬼の芽
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