
ビジネスパーソンのための易経入門 (朝日新書)
岡本吏郎
株式会社朝日新聞出版 / 2015-08-10
この本について
仕事で判断に迷ったり、なんとなくモヤっとした違和感を放置したまま動いてしまって、「あれ、やっぱり違ったかも…」と後から気づくことがけっこうあります。自分の勘が鈍いのか、そもそも見えている範囲が狭いのか。そう思うたびに、もっと早く“兆し”に気づけたら楽になるのに、と感じていました。 この本を読んで驚いたのは、易経を占いではなく「人生の構造を読む道具」として扱っている点でした。希望とか絶望の話ではなく、世の中には変化の法則があり、その流れの中で自分がどこに立っているのかを静かに見るためのフレームが示されている。たとえば、火山旅の話のように、卦を通じて「今は前に進む時なのか、観察に徹する時なのか」が具体的に浮かぶ。あの微かな違和感を、ただの気分ではなく“構造の変化”として扱えるようになるのは、大きな安心につながりました。 読んでいて一番響いたのは、「正しいとは運がいいことではなく、時を得ていること」という部分でした。自分の都合ではなく、目の前に提示された状況を読み取り、どう判断するかは自分の仕事だと言い切る姿勢が、妙に静かで現実的なんです。何かを決断するとき、焦って前に出るのではなく、構造がどう動こうとしているかを確かめるという発想は、日々の仕事にもそのまま活かせました。 一気に人生が変わるタイプの本ではありませんが、状況の捉え方を少し変えたい人、特に「根拠のない不安に振り回されるのに疲れた」というタイプにはじわっと効くと思います。自分もまだ迷いながらですが、判断の前に一呼吸置けるようになりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
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