
二宮翁夜話 (中公クラシックス)
二宮尊徳, 小林惟司, and 児玉幸多
PHP研究所 / 2005-01-24
累計読者数3
平均ハイライト数 31.7件/人
推定読了時間 約3時間14分
star総合評価 59/100
start序盤集中型
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この本について
日々ちゃんとやっているつもりなのに、「これで合ってるのか」とふと立ち止まる瞬間があります。頑張ろうとすると作為が重くなるし、力を抜くと流されているような気もしてしまう。そんな揺れの中にいるときに『二宮翁夜話』を読むと、少し呼吸が整う感覚がありました。 尊徳は「人道は水車のようなもの」と言います。半分は流れに従い、半分は逆らって回る。そのバランスを外すと止まってしまう。この比喩が、仕事でも家事でも「ちょうどの力のかけ方が分からない」という悩みに妙に響きます。さらに、彼が語る“決定と注意”の話も実感を伴います。大きな理念ではなく、目の前の草を一度多く取る、わらじを一足余分に作る、といった小さな積み重ねが現実を動かすという視点は、焦りをほどきつつ手を止めないための支えになります。 もうひとつ印象に残るのは、悟りと人道の切り分けです。「草の世を捨てよ」と説く悟道に惹かれつつも、それだけでは生きていけない。親の看病や地域の再興といった、泥のつく営みの方こそ尊徳は丁寧に描きます。この“地に足のついた精神性”が、本の厚みになっています。 効くのは、ストイックさと現実の折り合いに悩んでいる人。理想だけでも生活だけでもしんどい、そんな揺れを抱えているときに読むと、自分の歩幅を少し取り戻せる一冊です。
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出版社による紹介
二宮金次郎(尊徳)。その存在を知ってはいても、いったい何をし、何を語った人か、いまや知る人は少ないだろう。しかし、二宮金次郎こそ、ある意味では日本の道徳の結晶ともいうべき存在なのである。戦時中の日本の修身の教科書について、戦後に厳密な調査を行った占領軍でさえ、二宮金次郎は「中庸、節倹、勤勉の精神に富んだ日本最初の民主主義者」だと評価した。しかし、それすら今では忘れられている。時には厳しい父の言葉のように、時にはやさしい祖父の言葉のように心にしみこんでくる珠玉の教えの数々。これを読み進めるうちに、われわれ日本人がしっかりと伝えてきた人の生きるべき道を、自分の胸に響かせることができるはずである。こんな生きる智恵と滋味にあふれた話を読みたかった。こういう話を語り継ぎたかった。そう思える一冊である。ともすれば現代の我々が忘れてしまいがちな、本物の処世訓が、いま読みやすい現代語新訳でよみがえる! 【PHP研究所】
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