
物語戦略
岩井琢磨、内田和成
日経BP / 2016-04-08
この本について
仕事で「うちの強みって本当は何なんだろう」とか、「良い取り組みをしているのに全然伝わらない」とか、そんなモヤモヤを抱えることってありませんか。僕もプロジェクトが迷走するたびに、情報を積み上げるだけじゃ人は動かないんだよな…と痛感します。 『物語戦略』は、その行き詰まりに対して「強みの見え方」をつくり直す視点をくれます。とくに刺さったのは、物語を単なるPRではなく“経営資源”として見る発想でした。タニタの社員食堂のように、企業の行動そのものが物語になると、人に話したくなるだけでなく、ビジネスモデルの方向性まで変わっていく。その仕組みが本書では丁寧に分解されています。また、送り手都合ではなく「受け手が思わず他人に話したくなるか」を一番最初の基準にする姿勢は、自分の仕事でもすぐに使える感覚でした。 読んでいると、戦略や価値提供と物語がバラバラに存在している会社って多いなと気づきます。近大やPINGの事例は、物語が顧客価値や収益モデルと地続きになった瞬間、競争力そのものが変わることを教えてくれます。地に足のついた話ばかりなので、「結局どう活かせばいいの?」という不安も残りにくいです。 ブランドづくりや事業づくりに関わりつつ、「表面的な差別化はもう限界だよな」と感じている人には特に刺さると思います。僕自身、読後にまず自分のプロジェクトの“象徴になる出来事”を探すところからやり直しました。物語があると、戦略の解像度が一段上がる。そんな実感をくれる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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