
上に立つ者の度量 『貞観政要』が教える究極のマネジメント思考
田口 佳史
PHP研究所 / 2016-05-24
この本について
マネジメントの話になると、「どこまで優しくして、どこから厳しくするべきか」とか、「聞き役に徹するべきなのか、強く引っ張るべきなのか」とか、結局どっちなんだ…と迷うことが多いですよね。僕も仕事で人と関わるほど、その揺れの中で立ち止まる瞬間が増えました。 この本が面白いのは、そういう迷いを“性格の問題”として切り捨てず、9つの在り方として整理してくれるところなんです。たとえば「寛にして栗」。ゆるさと厳しさを両方持つって言われると抽象に見えるけれど、実際は「日常では寛容でも、締める場面では細部まで手放さない」という、ごく現場的な感覚に落ちてくる。また「褒めるのは人間、叱るのは規則」という言葉も、感情でぶつからずに距離をつくる方法として意外と効きました。誰かを正すとき、相手の人格まで叱っていたなと気づいたんですよね。 さらに刺さったのは「トップは話を聞かないといけない」という一文で、これは肩書きに関係なく“影響を持つ立場”の人にすべて当てはまると思います。部下がいるとかいないとかじゃなくて、誰かの動きに自分が関わっているなら、まず耳を開いておく姿勢が必要なんだと腑に落ちました。組織が病んでいないかを疑う視点も、日々の忙しさで忘れがちなチェックポイントとして助かります。 結局この本は、強くなるとか上に立つとかよりも、「揺れながら判断していく人」に向いている気がします。管理職になったばかりの人や、チームで中心に立つ役割を求められている人には特にしっくりくるはずです。
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多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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