
値上げのためのマーケティング戦略
菅野 誠二
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2013-11-05
この本について
値上げって言葉、自分でもちょっと身構えてしまうところがあります。コストは上がるのに価格は据え置きのまま…そのせいで利益が薄くなっていくのを分かっていながら、「でも上げたらお客さんに逃げられそうだな」と迷ってしまう。僕も同じでした。 この本が面白いのは、「値上げ=強気の勝負」ではなく、「利益に効くレバーを正しく握る」という視点で語っているところです。たとえば米国でも日本でも、売上よりも“価格を1%動かすこと”の方が利益インパクトが圧倒的に大きいというデータは、読んでいて思わず手が止まりました。現場ではつい販売量や集客に意識が向きますが、実は一番効く部分に触れていなかっただけなんじゃないかと。 そして印象的なのは、値上げを成功させている会社ほど、顧客を雑に扱っていないこと。町田の「でんかのヤマグチ」の例も、安く売ることをやめて、高売りに振り切りながら「顧客台帳」や日報まで使って顧客理解を深め、裏サービスまで含めて関係を積み上げている。値段そのものじゃなく、“値段を支える体験”をどうつくるかに力を使っているんですよね。 結局、値上げって勇気の問題ではなく、仕組みと理解の問題なんだと思います。顧客のどこに価値を感じている層がいるのか、どのセグメントなら価格より品質に反応するのか、欲しい答えがちゃんとデータと事例で書かれているので、感覚だけで動く怖さが減ります。 「値上げしたいけど、根拠が持てなくて踏み切れない人」には、とくに刺さる一冊でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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