
戦略を形にする思考術 レゴ(R)シリアスプレイ(R)で組織はよみがえる
ロバート・ラスムセン、蓮沼孝、石原正雄
この本について
会議のあとに、なぜか胸のあたりだけ重たいまま帰路につく日ってありませんか。反対したいわけじゃないのに言葉が出てこない、周りの温度だけが先に決まっていく。自分も参加していたはずなのに、どこか置いていかれた感じが残る。仕事をしていると、こういうモヤモヤは意外と積み重なっていきます。 この本を読んで印象的だったのは、「人は自分でも気づいていないことを語っている」という前提をきちんと扱ってくれるところです。強い人の声に寄る会議ではなく、全員が同じだけ“自分の考え”を持ち寄れる状態とは何か。そのために抽象と具体のちょうど境目くらいの問いを投げること、言葉ではなく“作品”を介して話すことで、人格と意見を切り離せること。こういう仕掛けがあるだけで、場の空気が変わるんだと実感しました。 そしてもう一つ、個人的に刺さったのは「人はジグザグでしか進めない」という視点です。完璧な計画なんてどうせ崩れるけれど、その都度の意思決定の底には、自分でも気づきにくい“ゆるぎない価値”が潜んでいる。その輪郭を作品づくりのプロセスを通して掘り起こすところが面白くて、仕事の棚卸しにも使えました。 場づくりに迷っている人、話し合いが形骸化しているチームに心当たりがある人に特にしっくり来るはずです。抽象論を振りかざすのではなく、「どうすれば全員が本音で参加できるか」を手触りのある方法で考えたいときに、静かに効いてくる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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