
反貧困-「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)
湯浅 誠
Bright Sparks / 2008-04
累計読者数4
平均ハイライト数 18.8件/人
推定読了時間 約4時間53分
star総合評価 68/100
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この本について
仕事でも生活でも、なんとなく「がんばるしかない」と自分を追い込んでしまう時があります。けれど実際は、がんばるための前提となる条件が足りていないだけなのかもしれない。そう思うほど、周りにも自分にも余裕のなさを感じる場面が増えています。 『反貧困』を読んで強く感じたのは、個人の努力不足では説明できない“空白”の存在でした。例えば、正規雇用の見込みがある人と、生活保護を申請できる人の間に広がる領域。そこに落ちてしまった人ほど「自助努力」に縛られ、今日明日の生活を守るために権利まで手放してしまうことがある。著者はこの空白を丁寧にたどりながら、社会の側にある不具合を可視化していきます。 もう一つ、この本が効いたのは「条件を見る」という視点でした。相談支援でも政策でも、当事者の“溜め”を見ないまま「もっと頑張って」と言ってしまうと事態はむしろ悪化する。そうではなく、人が人として再生産されていくための土台がどこで欠けているのかを見にいく。その姿勢は、身近な人との関わりや職場の判断にもそのまま使える感覚でした。 社会問題というより、「自分のしんどさがどこから来ているのか言語化したい人」に刺さる本だと思います。自分の責任にしてきたモヤモヤのいくつかが、少し違う角度から見えるようになります。
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出版社による紹介
うっかり足をすべらせたら、すぐさまどん底の生活にまで転げ落ちてしまう。今の日本は、「すべり台社会」になっているのではないか。そんな社会にはノーを言おう。合言葉は「反貧困」だ。貧困問題の現場で活動する著者が、貧困を自己責任とする風潮を批判し、誰もが人間らしく生きることのできる「強い社会」へ向けて、課題と希望を語る。
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