
「なんとかする」子どもの貧困 (角川新書)
湯浅 誠
KADOKAWA / 2017-09-08
この本について
子どもの貧困について考えるとき、「自分に何ができるんだろう」と立ち止まってしまうことがよくあります。格差の話は大きすぎるし、当事者の気持ちを想像しようとしても限界がある。放っておきたいわけじゃないのに、どう関わればいいのか見えないまま時間だけが過ぎていくあの感じです。 この本は、そんな“距離の取り方に迷う大人”に、肩ひじ張らない入口をくれます。たとえば、子どもに必要なのは特別な支援よりも「かまってもらう時間」だという指摘。コップに少しずつ水が溜まっていくように、関わる時間そのものが子どもを変えていく、という描写には救われました。何か劇的な結果を出さなくても、「一緒にいる」ことがすでに意味を持つ。さらに、過度の格差が子どもの「どうせ無理」という感覚を育ててしまう現実を、数字と現場の視点で淡々と示してくれるので、問題が“気の持ちよう”ではないと腑に落ちます。 読みながら、自分が親であれ、教師であれ、地域のいち大人であれ、「完璧じゃなくていいけれど、関わる余白だけは手放したくない」と思える。そんな本でした。子どもとの向き合い方に迷いがある人、そして“何かしたいけれど何をすればいいかわからない”という人には特に刺さると思います。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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