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無葬社会

無葬社会

鵜飼 秀徳

日経BP / 2016-10-27

累計読者数3
平均ハイライト数 19.3件/人
推定読了時間 約4時間8分
star総合評価 69/100
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この本について

都会で暮らしていると、死のことを考えるタイミングって本当に少ないまま日々が流れていきます。実家のお墓や菩提寺とのつながりも薄れ、葬儀はどうするのか、そもそも自分の死後を誰が引き受けるのか……頭のどこかで引っかかっているのに、直視するのはしんどい。でも放置していると不安だけがじわじわ溜まっていく、あの感じに心当たりがある人は多いと思います。 『無葬社会』が効いてくるのは、その不安を“制度の問題”“時代の変化”として落ち着いて眺めさせてくれるところです。首都圏の火葬場の逼迫や「送骨」の広がりといった現実的な話が並ぶ一方で、寺が“誰かの人生を引き受ける場所”として機能しなくなっている事情も描かれています。読み進めるうちに、葬式の有無や宗派の選択よりも、「自分はどこに帰属意識を持てるのか」という問いが浮かんでくる。個人的には、寺を故郷の象徴として見ている人の話が、都会生活で忘れがちな根っこの感覚を呼び戻してくれました。 大げさに人生観が変わる本ではないですが、死をタブー視せず、今の暮らしに引き寄せて考えるための“足場”をそっと渡してくれます。仕事に追われつつも、どこかで生と死のつながりを見失いたくない人にこそ刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「多死時代」に突入した日本。今後20年以上に渡って150万人規模の死者数が続く。 遺体や遺骨の「処理」を巡って、いま、“死の現場”では悩ましい問題が起きている。 首都圏の火葬場は混み合い「火葬10日待ち」状態。 遺体ホテルと呼ばれる霊安室ビジネスが出現し、住民運動が持ち上がっている。 都会の集合住宅では孤独死体が続々と見つかり、スーパーのトイレに遺骨が捨てられる――。 原因は、地方都市の「イエ」や「ムラ」の解体にある。その結果、地方で次々と消える寺院や墓。 地方寺院を食う形で、都市部の寺院が肥大化していく。 都心では数千の遺骨を納める巨大納骨堂の建設ラッシュを迎えている。だが、そこに隠される落とし穴――。 日本を覆い尽くさんばかりの「無葬社会」の現実。 現代日本における死のかたちを通して、供養の意義、宗教の本質に迫る。 ベストセラー『寺院消滅――失われる「地方」と「宗教」』の著者、渾身の第2弾。 【目次】 (第1章) 彷徨う遺体と遺骨 火葬10日待ちの現実 遺体ホテルが繁盛する時代 増える献体、捨てられる遺骨 ほか (第2章) 変わりゆく葬送 葬儀のない葬儀場 都心のビルに一万基の遺骨 日本海に浮かぶ散骨島 ほか (第3章) 縁を紡ぐ人々 孤独死を防ぐ縁のかたち 路上生活者を供養する僧侶 難民キャンプに図書館を ほか (第4章) 仏教存在の意義 ~原始仏教研究者・佐々木閑氏に聞く~ 日本仏教の特殊な成り立ち 今を生きる人のための仏教 社会の受け皿としての仏教 ほか
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