
増補新版 霊柩車の誕生 (朝日文庫)
井上 章一
株式会社朝日新聞出版
累計読者数4
平均ハイライト数 4.3件/人
推定読了時間 約3時間26分
star総合評価 54/100
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この本について
仕事の合間にふと、「自分が当たり前だと思っている習慣や風景って、いつどうやって形づくられたんだろう」と気になることがありませんか。葬儀まわりのことは特にそうで、なんとなく距離を置きつつも、実は日常のすぐ隣で続いている営みだったりします。気になるのに、深く考える機会はあまりない。そのモヤモヤをそのままにしておくのも落ち着かない、という人は案外多いと思います。 『霊柩車の誕生』は、そんな“当たり前の裏側”をていねいにほどいてくれる一冊でした。読者の方が保存していた抜粋を見ると、社会史や意匠の変化、国葬や葬具の転換期といった具体的な記述に反応しているように思います。霊柩車が「革命にも等しい変化」と言われた背景や、どんな価値観がそこに重ねられてきたのかが、雑学ではなく生活の延長として見えてくる。知らなかったはずの分野なのに、気づくと自分の中の“死にまつわるイメージ”が静かに揺さぶられるんですよね。 個人的に効いたのは、葬送のデザインや言葉の選び方が、その時代の人々の感覚をそのまま映している、という視点でした。大げさな結論を示す本ではないのに、読むうちに、自分が何を恐れ、何を避けてきたのかがじんわり輪郭を帯びてくる感じがあります。 「身近なのに知らない文化の成り立ちを、落ち着いて考えてみたい人」に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
あの独特なデザインの「宮型霊柩車」がどのような経緯で誕生し、全国に広まったのか。明治から現代までの葬送の変遷を解明した唯一の書。文庫化にあたり、急速に宮型霊柩車が路上から姿を消し、洋型霊柩車が主流となった背景にも迫る。
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