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エンジェルフライト 国際霊柩送還士 (集英社文庫)

エンジェルフライト 国際霊柩送還士 (集英社文庫)

佐々涼子

累計読者数10
平均ハイライト数 4.5件/人
star総合評価 57/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 87%

この本について

身近な人の死について、どう向き合えばいいのか分からなくなる瞬間ってありますよね。時間が解決すると言われても、その「時間」をどう過ごせばいいのかは誰も教えてくれないまま。強がって前に進もうとすると余計につらくなるし、かといって立ち止まり続けることにも不安がつきまとう。そんなモヤモヤを抱えたまま日常を続けている人は多いと思います。 『エンジェルフライト』は、国際霊柩送還士という、遺体を故郷へ送り届ける人たちの仕事を追ったノンフィクションです。でも、ただ特殊な職業の裏側を覗く本ではありません。読んでいるうちに、亡くなった人と残された人がどう関係を結び直していくのか、そして「きちんと悲しむこと」にはどんな意味があるのかが、静かに立ち上がってきます。遺族が涙を止めるのではなく、その涙が流れきれる場所を整えることこそが彼らの役割だという視点は、自分の悲しみの扱い方を少し変えてくれました。 印象的だったのは、悲嘆を避けるのではなく、ちゃんとくぐり抜けることで心の奥の静かな場所にたどり着ける、という考え方です。これは死別に限らず、人生で何かを失ったときにも当てはまる感覚だと思います。誰かを忘れないまま前に進むというのは矛盾じゃないんだ、と腑に落ちました。 大切な人を亡くした経験がある人はもちろん、過去の痛みがまだ胸のどこかに残っていると感じる人にもやさしく届く本です。自分のペースで読み進めて、今の自分に必要な部分だけ受け取ればいいタイプの一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

異境の地で亡くなった人は一体どうなるのか―。国境を越えて遺体を故国へ送り届ける仕事が存在する。どんな姿でもいいから一目だけでも最後に会いたいと願う遺族に寄り添い、一刻も早く綺麗な遺体を送り届けたいと奔走する“国際霊柩送還士”。彼らを追い、愛する人を亡くすことの悲しみや、死のあり方を真正面から見つめる異色の感動作。第10回開高健ノンフィクション賞受賞作。
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