
夜明けを待つ(集英社インターナショナル)
佐々涼子
集英社 / 2023-11-24
累計読者数5
平均ハイライト数 33件/人
推定読了時間 約3時間19分
star総合評価 68/100
start序盤集中型
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この本について
最近、感情の扱いがうまくいかないとか、人との距離感がつかめないまま毎日を回している感覚が続くことがあります。悲しみや不安を言葉にできないまま抱えてしまうと、自分でも何に疲れているのか見えなくなるんですよね。少なくとも僕はそうでした。 『夜明けを待つ』を読んで印象的だったのは、著者が「言葉が心をつくる過程」を丁寧に追いかけながら、自分の無力さや勘違いも含めて正直に書いているところです。悲しみが完全に消えるわけではないけれど、人はそれでも笑ったりお腹がすいたりして、生き続けるようにできている。この視点に触れると、今抱えている痛みも、いまの自分の中に置き場所を見つけられるような感覚があります。また、言葉に名前がつかない苦しさや、子どもが感情を表せず迷子になる場面の描写は、自分の日常にも思い当たるところが多くて、どこか胸がざわつきました。 さらに、著者が取材の中で学んだ「他人の痛みをわかったつもりにならない」という姿勢は、仕事でも人付き合いでも思い当たる人が多いはずです。強がらず、決めつけず、でも世界をまだ信じたいという小さな希望が、この本全体に流れていて、それが読み手の呼吸を少し楽にしてくれます。 人の感情に寄り添うのがしんどくなっている時、あるいは「ちゃんと悲しむ」と「前に進む」の間で揺れている人には、静かに効いてくる一冊だと思います。
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出版社による紹介
病、家族、看取り、移民、宗教……。小さき声に寄り添うことで、大きなものが浮かび上がってくる。『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている』『エンド・オブ・ライフ』『ボーダー 移民と難民』……。生と死の境を見つめ続け、読む者の心を揺さぶる数々のノンフィクション作品の原点は、佐々涼子の人生そのものにあった。ここ10年間に書き溜めてきたエッセイとルポルタージュから厳選した著者初の作品集。
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