
きみが来た場所
喜多川泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2017-01-26
この本について
未来のことばかり考えてしまって、今がちゃんと味わえていない気がする時ってありますよね。やらなきゃいけないことも不安も尽きないし、家族や仕事を大事にしたい気持ちはあるのに、どこか自分の軸がブレたまま日々が過ぎていく感じ。そんなモヤモヤを抱えていると、何を優先して生きればいいのか分からなくなる瞬間があると思います。 『きみが来た場所』は、その迷いに対して大げさな答えをくれる本ではなく、むしろ「今の自分が立っている場所」を静かに見直させてくれる物語でした。未来を心配しすぎて現在を失ってしまう癖に気づかせてくれたり、自分が大切にしないものは他の誰も大切にしてくれないという、ちょっと耳が痛いけれど現実的な指摘があったり。家族や大切な人をどう扱うかが、そのまま自分の生き方になるんだなと腑に落ちる場面も多かったです。自分の力の限界を決めているのは案外自分自身で、誰かのために踏み出した瞬間に、思ってもみなかった力が出るーーそんな描写も刺さりました。 全体を通して感じたのは、「今しかない」という言葉がスローガンではなく、具体的な行動に置き換わってくるところです。未来への不安を抱えたままでいいから、その上で今の一歩をどう踏み出すか。家族に向ける言葉、職場での態度、自分の弱さとの向き合い方――どれも今日の自分が選べるし、選んだ分だけ人生は変わっていく。そんな当たり前を、物語の中で自然と受け取れる一冊でした。 「最近、今を生きるってどういうことなのか分からなくなっている」という人に特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの32%が集中しています。
読書の順序
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