
システムを「外注」するときに読む本
細川 義洋
ダイヤモンド社 / 2017-06-14
この本について
システム開発に関わると、どうして「自分は何もわかってないのに責任だけ増えていく」みたいな感覚になるんでしょうね。要件は固まらないし、現場は忙しくて打ち合わせに来ないし、ベンダに質問しても本音を言ってくれているのかよく分からない。そんな状態でプロジェクトを回すのって、正直かなりしんどいと思います。 この本を読んで印象的だったのは、読者の多くが保存していたのが、技術的な話より「人や組織の動き」に関する部分だということです。たとえば、要件定義は図面づくりみたいに段取りが命だとか、担当者が本業を休んででも関わる体制を作れないと良い要件は出てこないとか、ベンダ側のリスクを受け止められない発注者だと次から本音が引き出せなくなるとか。現場で起きているモヤモヤを、そのまま言語化してくれる場面がすごく多いんです。 読んでいて感じたのは、システムを外注するって「技術を買う」というより「会社としてどう動くか」を整える作業なんだな、ということでした。業務フローの棚卸しで初めて自社の弱点が見えたり、チェックポイント会議みたいな最低限の仕組みを入れるだけで、無駄な衝突がかなり減ったりする。派手ではないけど、現場が本当に困っているのってこういう部分なんですよね。 だから、この本が刺さるのは「ITに詳しい人」ではなく、むしろ「新しいシステムの担当に突然任命された普通の社員」だと思います。迷ったままでも読めるし、迷っているからこそ役に立つ内容でした。自分の会社のプロジェクトに違和感がある人ほど、手元に置いておく価値があると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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