
「納品」をなくせばうまくいく
倉貫義人
日本実業出版社 / 2014-06-20
この本について
システム開発に関わっていると、「要件を固めても途中で状況が変わる」「作っているはずなのに事業の前進感がない」といったモヤモヤがつきまといます。僕自身、一括請負の現場にいた頃は、納品がゴールになってしまうあの空気にどこか違和感を持っていました。でも代わりのやり方と言われると、正直ぼんやりしていたんですよね。 この本は、そのぼんやりを具体的な形にしてくれます。たとえば、ソフトウェアを“所有”ではなく“利用”として捉え直す話は、開発と事業がようやく同じ方向を見るための土台になりますし、毎週の打合せで実際の画面を動かしながら調整していく進め方は、要件定義を予言にならないようにする現実的な工夫として腑に落ちます。また、「エンジニアの生産性には限界がある前提で、どれだけ事業に効く機能を作るか」で判断するという視点は、僕の仕事の優先順位をかなり変えてくれました。 とくに、完成よりも変化対応を前提にしたい人、あるいは「納品」という概念にもう無理があると薄々感じている人には、静かに刺さると思います。派手な成功論ではなく、現場で悩んできた人ほど納得できる実務的な視点が詰まっています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの16%が集中しています。
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