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怒り (下) (中公文庫)

怒り (下) (中公文庫)

吉田修一

PHP研究所 / 2011-05-22

累計読者数3
平均ハイライト数 1件/人
推定読了時間 約2時間34分
star総合評価 35/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%

この本について

人と関わる中で、「大事にしたいものが多すぎて、自分でも優先順位が分からなくなる」という時期ってありますよね。誰かに心を寄せれば寄せるほど、逆に今まで大切にしてきたものが揺らぐ感じがして、どこか落ち着かない。守りたいものが増えるほど豊かになるはずなのに、実際はそうでもなくて戸惑う…そんなモヤモヤに覚えがある人は多いと思います。 吉田修一さんの『怒り(下)』の抜粋で「大切なものは増えるのではなく、減っていく」という一行に読者が反応していたのは、おそらくこの感覚が言語化されていたからだと思うんです。人を選ぶということは、同時に何かを手放すことでもある。その“減っていく痛み”を物語として突きつけてくるので、読みながら自分自身の人間関係の輪郭が少しクリアになる感じがあります。 物語そのものはサスペンスの形をしていますが、効くポイントはもっと日常的で、例えば「自分は誰を本当に信じたいのか」「あの人を守るために、自分はどこまで差し出せるのか」といった問いが、キャラクターたちの選択を通して自然に浮かび上がってくるところです。読み進めるほど、自分の価値観のクセや、信じることへの不安が可視化されていく感覚がありました。物語に没入しているだけなのに、気づけば自分の人間関係の厚みや脆さを静かに見つめ直している、そんな読後感に近いです。 人との距離感でよく迷う人や、誰かを大切にするとはどういうことかを立ち止まって考えたい人に刺さる一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「ムカムカを手放したい」「ついキレてしまう」「つまらないことでイライラしたくない」「怒りっぽい自分をなんとかしたい」あなたへ。 「怒り」はなぜ起きるのか。どうすれば、イライラを手放せるのか。感情に振り回されない人になるには、どうすればいいのか。対人関係療法の第一人者が、「怒り」のメカニズムとその対処法を初公開します。 「怒り」の原因は3種類ある、怒っている人は単に「困っている人」、うるさいアドバイスは「相手の悲鳴」、ケンカするのは「役割期待」がずれただけ……。 わかりにくい感情のカラクリをすっきり明快に解説し、今すぐ心が晴れるヒント満載です。 「イラストもかわいくて、バツグンにわかりやすいです!」「具体的な方法がとても役に立ちました」「何度も読んで、バイブルにしています」……喜びの声続々。アンガーマネジメント本の決定版! 【PHP研究所】

目次

八つの証言 映画撮影現場を訪ねて. 東京篇 映画撮影現場を訪ねて. 沖縄篇 映画撮影現場を訪ねて. 千葉篇 『怒り』と吉田作品の魅力 小説・ショートストーリー・エッセイ 映画化作品 祐一と優馬を繋ぐ線
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