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日曜日たち (講談社文庫)

日曜日たち (講談社文庫)

吉田修一

講談社 / 2006-03-15

累計読者数3
平均ハイライト数 29件/人
推定読了時間 約2時間13分
star総合評価 66/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 45%

この本について

人間関係で傷ついたときって、「あれ、悪いのは相手じゃなかったっけ?」みたいに、自分のほうが全部背負ってしまう瞬間がありますよね。忘れたいのに忘れられないことが増えていったり、誰かを好きだったはずなのに、いつの間にか“嫌いになれないだけ”の関係に変わっていたり。頭では整理できないのに、身体だけが覚えている感じ。僕自身、こういう感覚をうまく言葉にできないまま持ち続けてきました。 『日曜日たち』は、その曖昧で、説明しづらい痛みを、こんなにもまっすぐに描くのかと驚かされる作品でした。読者が保存していた言葉を見ていると、恋愛の後味の悪さ、自分の価値を見失う瞬間、親切にしたいのにうまく踏み出せない不器用さ……そういう“どこにでもあるけれど、誰も正しく扱い方を知らない感情”に刺さっているんだと思います。登場人物が何かを悟るわけでも、綺麗に成長するわけでもないのに、読み終えたあと、なぜか自分の過去の選択が少しだけ許せる気がしました。 派手な物語ではないのに、誰かの生活の温度や、そこに染みついた悩みの重さだけが静かに残っていきます。特に、「自分の弱さを誰にも話せないまま抱えてしまう人」には、かなり響くはずです。現実のしんどさを無理に肯定しようとせず、ただ、そのままの重さで描き切ってくれる。だからこそ、読み手のほうが勝手に少しだけ前に進めるようになる、そんな本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。(講談社文庫)

目次

日曜日のエレベーター 日曜日の被害者 日曜日の新郎たち 日曜日の運勢 日曜日たち
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