
カフカ短篇集 (岩波文庫)
池内 紀
千歳出版 / 1987-01
累計読者数3
平均ハイライト数 21件/人
推定読了時間 約2時間59分
star総合評価 69/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 81%
この本について
日々、判断に迷ったり、気づけば自分の感情の正体がわからなくなっていたりしませんか。理不尽と言い切れないけれど、どうにも飲み込めない出来事が積み重なると、心のどこかにざらつきが残ります。自分の中の「説明できない部分」をどう扱えばいいのか、僕もよく立ち止まってしまいます。 『カフカ短篇集』を読むと、そのざらつきが少しだけ形を持ちはじめます。たとえば、突然毛布をはねのけて立ち上がる父親のように、筋道では説明できない飛躍が、なぜか自分の感情にも思い当たったりします。あるいは、工場のしくみを誰も把握できていないまま仕事だけが続いていく描写を読むと、「状況が意味不明なのに動かされてしまう感覚」って、自分の生活にもあるよなと気づきます。万里の長城が何のために作られたのか誰もはっきり知らない、そんな世界のほうがむしろ正確なのかもしれない、とさえ思わされます。 カフカの短篇は問題を解決してくれるわけではないけれど、説明のつかないことが多い世界で、自分の違和感を「間違いじゃない」と受け取れる余白をくれます。読んでいるうちに、やたらと合理化しようとする自分が少しおさまり、曖昧なままの感情を抱えて立ち返る場所ができる感じです。理屈よりも、今の自分の感覚を確認したい人に刺さると思います。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
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出版社による紹介
20世紀を代表する世界的文豪であり、唯一無二の不条理なシュールリアリズム的世界観を確立したカフカ。不条理かつ難解だが、現代人を惹きつけてやまない代表的短篇を集成。 ■目次 火夫 判決 断食芸人 流刑地で 最初の苦悩 家長の心配 皇帝の使者 処刑の話 寓意について 罪・苦痛・希望・及び真実の道についての考察 家のあるじとして気になること 道理の前で
読んだ内容を、もう忘れない。
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