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海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

海辺のカフカ(上)(新潮文庫)

村上春樹

平凡社 / 2006-05-10

累計読者数6
平均ハイライト数 12.3件/人
推定読了時間 約5時間40分
star総合評価 58/100
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この本について

最近、何かを選ぶたびに「これで良かったのか」と足が止まることが多い人、いませんか。前に進むのも怖いし、振り返っても景色がぼやけていく感じ。正しさとか合理性よりも、自分の中の“意味”がつかめなくなるあの感じです。僕も似たようなところを長くさまよってきました。 『海辺のカフカ(上)』を読み返していると、その迷いに少しだけ風を通してくれる視点がいくつかありました。たとえば「人生には後戻りも前進もできないポイントがある」という言葉。諦めろ、ではなくて、立ち止まってしまう自分を責めなくていいという確認に近いんですよね。あるいは「人は欠点ではなく美質によって悲劇に巻き込まれる」という視点。うまくやろうとして空回りしてしまうとき、自分の良さが裏目に出ているだけなのかもしれないと思えると、少し呼吸がしやすくなります。さらに、大島さんの「意味は頭の良し悪しじゃない。自分の目で見るかどうかだ」という言葉は、行き詰まりの正体が“情報不足”ではなく、“自分の感覚を置き去りにしていること”だと気づかせてくれます。 物語として読むというより、迷いの中にいるときに手元で灯りをともしてくれる本です。こんがらがった気持ちにそのまま寄り添いながら、少しだけ世界の見え方をずらしてくれる。特に「自分の選択にどこか不安を抱え続けている人」にはしっくりくると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本、アメリカ、中国等で大ヒットした『海辺のカフカ』。カフカ少年とナカタさんのパラレルな物語に”癒し”や”救い”を感じた人も少なくなかった。けれども、本当にそういった内容なのだろうか?丁寧なテクスト分析によって、隠された構造が浮かび上がる。暴力が前面に現れつつある「九・一一」後の世界に、記憶と言葉の大切さを訴える、渾身の村上春樹論。
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