ヨムナビ
羊をめぐる冒険 (講談社文庫)

羊をめぐる冒険 (講談社文庫)

村上春樹

講談社 / 2004-11

累計読者数27
平均ハイライト数 10件/人
推定読了時間 約5時間22分
star総合評価 52/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 23%

この本について

日々の生活がちゃんと進んでいるようで、どこか自分だけ置いていかれているような感覚ってありませんか。仕事でも人間関係でも「これでいいのか…?」と曖昧なまま動き続けて、気づくと気持ちが平らになりすぎている。僕もよくその状態にハマります。そんなときに『羊をめぐる冒険』を読み返すと、はっきり何かが解決するわけじゃないのに、世界の見え方が少し変わるんです。 たとえば、時間や記憶の扱い方。登場人物たちは「細胞は一ヵ月ごとに入れ替わる」とか「時間はつながっている」といった話を当たり前のようにして、過去や現在の境界をふっと緩めてくれる。あの感じに触れると、自分が抱えていた“変わらなきゃ”みたいな焦りが少しほどけていきます。また、弱さに対するまなざしも印象的で、「俺は俺の弱さが好きなんだよ」という鼠の言葉には、無理に強がろうとする自分がそのまま肯定されたような気分になりました。弱さって捨てるものじゃなくて、持ったまま進むしかないんだと静かに教えられます。 そしてこの小説が一番効くのは、人生の輪郭がぼやけてしまったとき。恋愛であれ仕事であれ、大事だったものの輪郭が遠のき、代わりに得体の知れない空白だけが広がる瞬間ってありますよね。そういうときに、この作品の空気に包まれると、“自分だけの世界”を取り戻す感覚が少し戻ってくる。退屈でも凡庸でも、それが自分の世界なら悪くない、と思える場所に連れて行ってくれます。 ぼんやりした喪失感を抱えながらも日常を続けている人には、特に刺さる一冊です。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

村上春樹の他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている二十一歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい“鼠”の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要