
経営計画策定・実行の教科書 ―――「外向き(=顧客)の戦略」と「内向き(=従業員)の戦略」のPDCAを回す
内海康文
この本について
経営の話になると、「ちゃんと考えているつもりなのに、会社として前に進んでいる実感が薄い…」みたいなモヤモヤってありますよね。数字は追っているし理念も言語化したつもり。でも、現場の動き方やキャッシュの備えなど、いざ実務に落とすと手応えが曖昧になる。僕自身もそこがずっと引っかかっていました。 この本は、その曖昧さを少しずつ“手触り”に変えてくれるタイプの一冊でした。たとえば、従業員アンケートでミッションへの共感度だけでなく「指示がなくても一歩踏み出す人がどれくらいいるか」を毎年測り、リーダー層の構成比を経営指標として扱う、という視点。リーダーの数を「感覚」ではなく「変化率」で捉えるだけでも、組織を見る解像度が一段上がります。また、楽観シナリオ前提で回りがちな資金計画に対して、インタレスト・カバレッジ・レシオや流動比率のような具体的な水準を目安に“悲観ケースに耐えられるキャッシュ”をつくる考え方も、現実的で腹落ちしやすいです。机上の計画ではなく、実務で転ばないための視点が多い印象でした。 派手な理論より、淡々と回る仕組みをつくりたい人には向いていると思います。特に、「理念と現場のズレに疲れてきたマネージャー」や「財務の不安を言語化できずにいる経営者」にとっては、次に何を観察し、どこから手をつけるかの“足がかり”になるはずです。僕も全部をすぐに真似できたわけじゃないですが、読んだあとに社内の数字の見方がほんの少し変わりました。こういう小さな視点の変化を積み重ねたい人に静かに届く本だと思います。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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