
子育ての大誤解 重要なのは親じゃない〔新版〕 上 (ハヤカワ文庫NF)
ジュディス リッチ ハリス and 石田 理恵
この本について
子どもと向き合っていると、「これって親として正しい影響を与えられてるのかな…」みたいな不安がふっと湧くことがあります。自分が言ったことや家での関わりが、そのまま子どもの性格や将来に直結するような気がして、妙に肩に力が入ってしまうあの感じです。僕もずっとそこでもがいていました。 この本が面白いのは、「親の影響はあるけれど、思ってる種類とは違うよ」と静かに教えてくれるところです。子どもが性格や行動の“型”を学ぶ場所は、家よりむしろクラスメートなどの仲間集団で、そこに自分をどうカテゴリー化するかで振る舞いが変わる。例えば、好き嫌いだって“好きな子と同じテーブルに座る”という状況づくりのほうが効く、というくだりはかなり実感を揺さぶられました。また、親の行動が影響しているように見える現象の中にも、実は子どもの特性のほうが親の反応を引き出している場合がある、という視点も新鮮でした。 読んでいて救われるのは、「親がすべてを背負う必要はない」という現実的な視点を得られるところです。社会化と性格形成の違い、カテゴリー化が子どもに与える作用を知ると、家の中で“完璧に”しようと頑張って空回りしていた自分に気づきます。むしろ、子どもが属する外の世界でどんな立ち位置を感じているかに目を向けるだけで、関わり方の重心が少し変わるはずです。 「子どもの行動が読めない」「親の影響を過大評価して疲れてしまう」という人には、特に刺さると思います。親を責めず、子どもを単純化せず、それでも前に進みたいときにそっと軸を置き直してくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの25%が集中しています。
読書の順序
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