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ユリイカ 2017年10月臨時増刊号 総特集◎蓮實重彦

ユリイカ 2017年10月臨時増刊号 総特集◎蓮實重彦

蓮實重彦、黒沢清、万田邦敏

累計読者数3
平均ハイライト数 3.3件/人
star総合評価 29/100
boltライト読書型
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この本について

仕事でも趣味でも、作品を評価するときに「なんとなく良い気がする」とか「名作って聞いたから多分そうなんだろう」と思ってしまうこと、けっこうありますよね。自分の判断なのか、人から借りてきた基準なのかがあいまいなまま、どこか落ち着かない感じが残る。僕自身、映画や本に向き合うときにそのモヤモヤをずっと抱えていました。 蓮實重彦を特集したこの号は、そのあいまいさにちゃんと向き合うための視点をくれます。蓮實さんが繰り返し語るのは、作品の評価は「先に正解を知っている」態度ではなく、いま目の前で起きているものを経験として受け取るところから始まるという、ごく地に足のついた姿勢です。フォードが名作と言われているから名作なのではなく、実際に見つづけた経験を通してしか作品の価値は立ち上がってこない、という指摘は、頭では分かっていたつもりでも読んでみると刺さります。デリダの話にしても、権威を便利に利用してしまう人間のクセを、やわらかく暴いてくれる感じがあります。 特別な読解力が必要なわけではなく、「自分の眼でちゃんと見るってどういうことだっけ」を取り戻したいときに効く一冊です。作品との距離感を整えたい人、評価という行為そのものに疲れてきた人に届くと思います。

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