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新記号論: 脳とメディアが出会うとき

新記号論: 脳とメディアが出会うとき

石田 英敬 and 東 浩紀

ゲンロン / 20190304

累計読者数10
平均ハイライト数 67件/人
推定読了時間 約9時間
star総合評価 76/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 46%

この本について

最近、情報に触れれば触れるほど「自分の思考ってどこまで自分のものなんだろう」と不安になることが増えました。スマホやAIに寄りかかる時間が長くなるほど、記憶や判断が機械と地続きになっていく感じがして、落ち着かない人は多いと思います。僕もその一人で、この本を読んでやっと少し状況が整理できました。 面白かったのは、技術の進化をただ便利さの問題としてではなく、「人間の記憶や無意識がどう作られてきたか」という長いスケールで見せてくれるところです。たとえば、文字が薬にも毒にもなるとか、無意識は言語ではなく映像の連なりに近いとか、機械が文字を“書き始めた”ことで記号の意味そのものが変わってしまったとか、普段うまく言語化できない感覚を丁寧に位置づけてくれるんですね。AIやデジタル環境をどう扱うかというより、そもそも人間は技術とどうやって共存してきたのか、という視点に戻れるのがありがたかったです。 読み終える頃には、「情報に流されている」という焦りよりも、自分の感情や身体感覚も含めて“解釈”が成り立っているという捉え方が少しだけ腑に落ちました。テクノロジーと距離が取れずにしんどい人、あるいは自分の思考の出どころに不安を覚えがちな人には、ゆっくり効いてくる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

現代人はつねにネットワークに接続されている。 それはなにを意味するのか。 二人の哲学者が、記号論という名の 古くて新しいプロジェクトをいま再起動するーー。 先史時代の洞窟壁画から最新の脳科学までを貫き、 ヒトと機械のインターフェイス=境界面の本質を明らかにする、 スリリングな知的冒険! ゲンロンカフェ発 伝説の白熱講義を完全収録!

目次

はじめに 東浩紀 講義 石田英敬+東浩紀 第1講義 記号論と脳科学 メディア論の問い/なぜ記号論は廃れたのか/現代記号論の限界/技術的無意識の時代/ フッサールは速記で考えた/チャンギージーの発見/ヒトはみな同じ文字を書いている/ ドゥアンヌの読書脳/ニューロンリサイクル仮説/一般文字学はなにをすべきか 第2講義 フロイトへの回帰 不思議メモ帳の問題/語表象と対象表象/『夢解釈』読解における新発見/意識はどこにあるのか/ 夢のシネマ装置/超自我は聴覚帽の内在化である/人文学の危機/ライプニッツに帰れ/ アンドロイドは電気羊の夢を見る/ドリームデコーディング/夢の危機と夢見る権利 第3講義 書き込みの体制(アウフシュライベジステーム)2000 1 情動と身体――スベテが「伝わる」とき フロイトとスピノザ/ダマシオ『スピノザを探して』/『神経学的判断力批判』の可能性 2 記号と論理――スベテが「データ」になるとき 記号のピラミッドと逆ピラミッド/パースとデリダ/人工知能の原理/記号接地問題/ふたつの現象学 3 模倣と感染――スベテが「ネットワーク」になるとき スピノザと模倣/光学モデルの限界/資本主義の四つの柱/なぜ記号論か/六八年革命の評価/ タルドとドゥルーズ=ガタリ/書き込みの体制2000にどう向き合うか 補論 石田英敬 4つの追伸 ハイパーコントロール社会について 文字学 資本主義、権力、そして自由 おわりに 石田英敬
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